各プロジェクトの進展は順次アナウンスさせていただきますので,お楽しみに
※各プロジェクトの画像をクリックすると,プレゼン資料が表示されます
26-01 作って学ぼう 手書き文字の世界

26-02 Future Civic Project

26-03 生成AIまなびテラス

信濃教育会事務局次長 土屋次男先生によるご講評(要約)

全体講評
皆さん、プレゼンテーションありがとうございました。今年度から関わらせていただくため、これまでの流れを十分に理解できていない部分もありますが、本日の発表を聞いて感じたことをお話しさせていただきます。まず、教育学部の大学生の皆さんが、子どもたちのため、そして今の時代背景や社会的な課題を踏まえながら、これからの社会や未来を自分たちでつくっていこうとしていることに、大きな意義を感じました。そうした思いをプロジェクトとして形にし、仲間とともに進めていこうとする方向性は、とても素晴らしいものだと思います。
それぞれの発表から、子どもたちの学びや成長に向き合おうとする真剣な姿勢が伝わってきました。以下、各プロジェクトについて感じたことを述べさせていただきます。
「作って学ぼう 手書き文字の世界」について
一つ目の「作って学ぼう 手書き文字の世界」についてです。今、社会全体でデジタル化が進み、手で文字を書く機会が減少しています。私自身も、子どもたちの中に、鉛筆やペンで文字を丁寧に、きれいに書くことが難しい子が増えていることを心配しています。
また、たとえ整った字でなくても、自分の考えや思いついたことを、ペンを使ってさっと書いたり、ラフにスケッチのように表現したりすることは、とても大切なことだと思います。すべてをキーボードだけで表現するようになってよいのかという点には、私自身も疑問を感じています。そういう意味で、1年生から6年生までを対象に、木曽と連携しながら「文字を書く楽しさの再発見」をテーマに取り組もうとしていることは、とても素晴らしいと思いました。
一方で、丁寧に字を書く良さを子どもたちにどう味わわせるか、どう触れさせていくかは、とても難しい課題です。学校の先生方も努力されていますが、なかなか簡単にはいかない部分があります。そうした中で、子どもたちにとって身近な大学生の皆さんが、自分たちで考えた方法で一生懸命関わっていくことに、新しい可能性を感じました。
私自身、小学校1年生の時に、好きだった女の子の字がとてもきれいで、その子の字を真似して一生懸命練習したことを思い出しました。もちろん私の方法がすべての子どもに当てはまるわけではありませんが、子どもたちは心の中に「こうなりたい」「こういう字を書きたい」という思いが生まれると、技能を高める練習にも一生懸命取り組むようになります。ぜひこの実践を通して、子どもたちが文字を書く楽しさを再発見し、丁寧に書くことの良さを味わえるように進めてほしいと思います。
「Future Civic Project」について
二つ目の「Future Civic Project」についてです。質疑の中でも触れましたが、今、日本の若者は当事者意識が非常に低下していると言われています。しかし、その子どもたちを育ててきたのは私たち大人です。ですから、私たち自身にも本当に当事者意識があるのかということを、反省しなければならないと感じています。
当事者意識は、ただ知識を得るだけで自然に生まれるものではありません。どうすれば子どもたちの中に当事者意識が生まれるのか、その根本的なところを考えていく必要があります。
私自身、これまで中学校での実践では、とにかく子どもたちを外へ出し、社会のさまざまな方々と触れ合わせる体験を大事にしてきました。今回のプロジェクトでは、まず入口の段階として、ゲームやカード教材を使い、仲間と一緒に体験しながら知識を得ていく取組を考えているのだと思います。その上で大切なのは、そこで得た知識や疑似体験を、実際の人や社会と触れる実体験につなげていくことです。カードゲームの開発で終わるのではなく、その先にどのような体験が必要なのかを見据えたプロジェクトにしていくと、さらに意義のある取組になるのではないかと思いました。
「生成AIまなびテラス」について
三つ目の「生成AIまなびテラス」についてです。これも質疑の中で少し触れさせていただきましたが、外国人児童、また中学生も含めて、日本に来た子どもたちが抱える課題は、言葉の問題だけではありません。近年は、対人関係が難しいという課題を抱える子どもも増えてきています。
言葉のトレーニングだけでは、なかなか学級に入っていくことができず、結局、個別指導でなければ難しいという実態もたくさん見てきました。そうした中で、今回、小学校高学年の子どもたちにスポットを当てて支援しようとしていることには、現場の課題に向き合おうとする意義を感じました。
このプロジェクトでは、人間的な触れ合いや対人関係を育んでいくことと、生成AIなどの先端技術を使って、より効率的に学びを支えていくことの両方が関わってきます。これは非常に難しいことですが、実際にやってみなければ分からない部分もあると思います。だからこそ、この活動だけで閉じるのではなく、まず学校との連携を大事にしていただきたいと思います。学校によって子どもたちの実態はさまざまですし、子どもの困り感だけでなく、学校側の困り感もあります。そうした実態を丁寧に知りながら、学校と連携して取り組んでいくことが大切だと感じました。
「ワクワクサイエンス・オン・ザ・ゴー」について
最後に、「ワクワクサイエンス・オン・ザ・ゴー」についてです。私自身、これまでキッズサイエンスや科学の祭典などで、理科のブースやサイエンスショーを数多く行ってきました。その経験から感じているのは、こうした科学体験活動には大きな魅力がある一方で、一過性のものになりやすいということです。キッズサイエンスや科学の祭典の良さの一つは、親子で参加しているところにあります。親子で一緒に面白さを味わうことで、家庭に帰ってからもその驚きや発見を膨らませることができます。そこに発展性が生まれます。
一方で、学校で子どもたちだけを対象に学生の皆さんが活動を行う場合には、子どもたちが受け身のまま「ああ、面白かった」で終わってしまわない工夫が必要です。その体験を、次の問いや自分自身の追究にどうつなげていくかが一つの鍵になると思います。
近くに連携する学校があるのであれば、単発的な体験活動やサイエンスショーだけでなく、子どもたちが継続して追究できるような、持続性や発展性のあるテーマをもった科学体験活動プロジェクトを考えてみてはどうかと思いました。
おわりに
最後に、今日の発表からは学生の皆さんの熱いエネルギーを強く感じました。子どもたちのために何かしたいという思いを持ち、自ら課題を見つけ、仲間と協力しながら挑戦している姿は大変頼もしく感じます。
こうした活動は子どもたちの学びにつながるだけでなく、実践する皆さん自身の成長にもつながります。ぜひ今回の経験を今後の学びや活動に生かしていただきたいと思います。また、このような挑戦の機会を支え、学生の成長を後押ししている大学の先生方や関係者の皆様にも感謝申し上げます。今後もそれぞれのプロジェクトがさらに発展し、子どもたちや地域の未来につながる取組となることを期待しています。
以上
採択プロジェクトの学生から
つくってまなぼ!手書き文字の世界
プロジェクト代表:吉岡幸人(国語教育コース・3年)
この度は、私たちのプロジェクト『つくってまなぼ!手書き文字の世界』をご採択いただき、誠にありがとうございました。メンバー一同、心より御礼申し上げます。本プロジェクトを通じて、木祖小学校の子どもたちに手書き文字の楽しさや魅力を伝えると同時に、現場での授業実践を通じて、将来の教職に活きる実践力を身につけたいです。支援していただく予算につきましては、子どもたちの学びに最大限活かせるように適切に使用します。メンバーが一丸となって、木祖小学校の先生方との授業づくりを一生懸命に取り組んでまいります。今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
Future Civic Project
プロジェクト代表:金井瑛亮(社会科教育コース・3年)
このたびは、私たちのプロジェクトを採択していただき、誠にありがとうございます。また、日頃からご支援・ご指導をいただいている先生方や関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
本プロジェクトでは、小学校高学年から中学生を対象とした「まちづくりゲーム」を通して、子どもたちが地域課題や政治を自分ごととして考え、話し合いながら合意形成を体験できる教材の開発に取り組みます。
いただいた支援を大切に活用し、楽しみながら学ぶことのできる教材づくりを目指すとともに、学校現場や地域社会で継続的に活用される教材となるよう、メンバー一同責任を持って活動してまいります。今後ともご指導、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
生成AI学びテラス
〜生成AIで広がる、外国人児童と異文化に関心を持つ児童の「わかる」と「楽しい」の輪〜
プロジェクト代表:神林瑞歩(現代教育コース・3年)
私たちの企画に対して支援していただき、ありがとうございます。子どもたちの学びにつながるよう、精一杯準備いたします。
わくわくサイエンス・オン・ザ・ゴー
プロジェクト代表:高寺俊輔(理科教育コース・4年)
お世話になっております。出張!なんでも実験団です。令和8年度「Educational Challenge 2026」を通して私たちのプロジェクトに支援やご指導いただきありがとうございます。我々は,協力してくださる小学校に赴き,子どもたちの目を引くようなサイエンスショーや参加したくなるような体験活動を安全面に配慮しつつ実施していこうと考えています。本プロジェクトを通して我々が「科学実験パフォーマー」としての資質・能力を身につけるとともに子どもたちが「理科」や「日常生活の中で生じる疑問」に対して,興味・関心を持ち探究していくきっかけを作れるように努力していきます。今後とも継続的なご支援をよろしくお願いいたします。









